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ネタバレ映画感想とかいろいろ

2022-01-01から1年間の記事一覧

『ふしぎの国のアリス』感想

ふしぎの国のアリス (1951) (吹替版)土井美加Amazonヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』を見た時も思ったけど、改めて見るとアリスの物語は脈絡のない展開の連続で、とにかく「カオス」の一言に尽きる。それがディズニーの狂ったようなアニメーションク…

『下妻物語』感想

映画「下妻物語」深田恭子Amazonストーリー自体はそんなに面白いわけではないんだけど、ロココ時代のおフランスに憧れる個人主義を貫く桃子と、人情に厚く可愛いイチゴを見ているだけで楽しかった。ちぐはぐな二人の奇妙な友情物語を描くのに、深田恭子と土屋…

『ウォーリアー』感想

ウォーリアー(字幕版)トム・ハーディAmazon格闘技やボクシングに興味がないのでこれらを扱う映画は避けがちだったけど、トムハがこの映画の出演を機に始めたブラジリアン柔術で金メダルを獲得したというニュースを見たのと、同じ監督作の『ザ・コンサルタン…

『前田建設ファンタジー営業部』感想

前田建設ファンタジー営業部(レンタル版)高杉真宙Amazon前田建設広報部が『マジンガーZ』に登場する格納庫(ロボット本体ではなく格納庫なのがユニーク)の実現を想定し、プロフェッショナルとして考証を重ねながら見積もりを作成していく映画と聞いて期待…

『WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜』感想

映画「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」【TBSオンデマンド】染谷将太Amazon林業のことはさっぱり分からない私でも気楽に見れたし、ちゃらんぽらんな少年の成長物語としてもお仕事映画としても満足できる良作。ドラマとコメディのバランスがちょう…

『トイ・ストーリー』感想

トイ・ストーリー (字幕版)ティム・アレンAmazon子供の頃にピクサー作品は通らなかったので『トイ・ストーリー』は初めて見たけど、大人が見てもたいへん楽しめました。それまで当たり前に持っていた「アンディの一番のお気に入りのおもちゃ」と「おもちゃた…

『大脱出』感想

大脱出 (字幕版)Sylvester StalloneAmazonスタローン主演映画を見るのは何気に初。が、ストーリーが雑すぎてあんまし乗れなかった。難攻不落の刑務所を舞台にした脱獄映画なのに、警備がザルすぎるのがどうしても気になっちゃうんよな。ビッグスターの共演が…

『ゼロ・ダーク・サーティ』感想

ゼロ・ダーク・サーティ (字幕版)ジェシカ・チャスティンAmazonビンラディン殺害に至るまでのCIAのエージェントの奮闘をひたすら追うからか、二時間半という長尺もあって力作なのは確かだけどやっぱりちょっと地味なんよね。序盤の拷問や尋問はともかく、「…

『ベイマックス』感想

ベイマックス (字幕版)マーヤ・ルドルフAmazonディズニー系列の映画はいくつか見てるけど、評判が良くても自分にとってはそれほどでもない作品が多い中で『ベイマックス』は面白かった。不満点もあるけど、それでも尚いい作品だと思える。ちなみに見ている…

『ミスト』感想

ミスト (字幕版)トーマス・ジェーンAmazon結末だけ知ってたけど問題なく楽しめた。クリーチャーのビジュアルはちょっと安っぽいけど、この映画はクリーチャーとの戦いがメインではないので然程問題でもないかなと。パニックになった人間の描き方はちょっと大…

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』感想

今日はハロウィンなので、題材がハロウィンなのかクリスマスなのかよく分からない本作を鑑賞。ストップモーションの技術はすごいしキャラクターデザインも結構好みだけど、期待しすぎた感は否めない。ハロウィン・タウンのキングであるジャックがクリスマス…

『ホーンテッドマンション』感想

ビビリなのでアトラクションのホーンテッドマンションには行ったことがないのだけど、こちらの映画はエディ・マーフィーが主役であるところからも分かるように、ホラーというよりコメディ要素が強くて見やすかった。内容は可もなく不可もないけど、テレンス…

『モンスターズ・インク』感想

初ピクサー映画だったけど、問題を起こしまくる子供が苦手なのでブーの存在が辛く、前半は何度も投げそうになった。それでも見続けられたのはサリーとマイクのコンビが楽しかったからで、モンスターズ・インクの心臓部に突入するクライマックスはアトラクシ…

『LOOPER / ルーパー』感想

「未来からタイムマシンで送られてきた人間を殺して処分することを任務としている主人公の前に、未来の自分が送られてくる」という発想は面白いのに、そこから強引に付け足したような話を見せられるのがもったいない。特に二人のジョーが会ってからは矛盾点…

『リロ&スティッチ』感想

正直「エイリアン」と「ホームドラマ」の組み合わせは合っているように思えないし、後半も強引な展開になるけど、最後にはリロもナニもスティッチも可愛かったのでまあいいかなと思ってしまった。ユニークなキャラクターデザインも好きだし、アニメーション…

『勝手にしやがれ』感想

噛み合わない男女を描いているのだろうけど、ぶっちゃけしょーもない内容なんよねこれ。でも最後まで観ていられたので変な映画だなとも思った。とにかくミシェルが窃盗常習犯のクソ野郎なんだけど、刹那主義を貫こうとするこの主人公の言動のことごとくが痛…

『ピノキオ』感想

私が子供の頃に初めて見たディズニー映画は『アラジン』なので初期の作品を見るようになったのは最近だけど、良くも悪くも想像とは違うものが多くていつも驚かされる。『ピノキオ』も「人形とおじいさんの優しい映画」だと思ってたのに、そうでもないのねこ…

『フライト・ゲーム』感想

密室サスペンスは大好物なんだけど、この映画は不満が結構ある。犯人の計画に無理があるし、ビルが疑われていく過程にも説得力がない(上官マレニックがビルに非協力的ですぐビルを犯人扱いするし、ビルの乱暴な捜査スタイルもちょっと不自然に見えた)。誰…

『ピーター・パン』感想

ピーター・パンがクズでびっくりした。こんな男やったんかお前! 自由と言えば聞こえはいいけど無責任で、それも「子供だから」の一言で片付けられそうなのがずるい。あと嫉妬の描写がやたら多かった。ティンクはウェンディを墜落させようとしたし、人魚も水…

『ザ・スーサイド・スクワッド / "極" 悪党、集結』感想

ジェームズ・ガンというと『GotG』が何故あんなに評判が良いのか私にはまったく分からないので、今回はあんまり期待せずに見たけど思ったよりは楽しめた。音楽も良かったし気合いの入ったゴア描写も見応えがあるし、後半の「これがやりたかったんかい」と思…

『ダンボ』感想

見る前は甘く優しくフワフワしたファンタジーだと思ってたんだけど、結構シビアな内容なのね。ダンボは冒頭から差別されてるし、「給料は少ないけど俺たち頑張ってまーす」みたいな歌をバックに夜中の土砂降りの中でテントを設置するのが黒人とゾウばかりな…

『スポットライト / 世紀のスクープ』感想

都合の悪い事実を隠蔽するカトリックの闇を記者が暴いていくのを見ていたら、今まさに問題になっている旧統一教会のことを思い出さずにはいられなかった。宗教というのは思った以上に良くも悪くも人々の暮らしに根を張っているのだなと痛感させられる。派手…

『ブラッド・ダイヤモンド』感想

ダイヤモンド採掘の利権を巡る内戦、密輸、少年兵、人種差別などの問題を取り上げた社会派映画で、私は「紛争ダイヤモンド」のことも知らなかったので衝撃を受けた。内戦の描写も容赦がなく迫力もあり、アクション映画としても見れる。あとディカプリオとジ…

『メイドインアビス / 深き魂の黎明』感想

いつもの『メイドインアビス』で普通に面白かった。劇場版という形でやるからには何か特別な話なのかなと思ったけど、普通にテレビアニメシリーズの続きなのねこれ。プルシュカは可愛かったけど、「ボンドルド回」で「幼い子供」という時点でえぐい目にあう…

『ナイスガイズ!』感想

ストーリーは陰謀を扱っているわりには小粒なんだけど、その分ゆるーいキャラクターとキレのいいギャグとテンポでぐいぐい引きつけてもらえた。70年代のアメリカを舞台にしているところも良かったな。とにかくライアン・ゴズリングが落ちる。落ちまくる。一…

『白雪姫と鏡の女王』感想

白雪姫を勇ましい王女にアレンジしたストーリーは可もなく不可もなく、ギャグも事前の予想通りに合わないところが多かったけど、王子を手に入れようと躍起になる女王役のジュリア・ロバーツや、そんな女王に辟易しながらも逆らえない侍従ブライトン役のネイ…

『きっと、うまくいく』感想

名作と言われる映画を鑑賞。インド映画らしくミュージカルパートもあり、三時間という長さがハードルになってたけど、見てみたら確かに評判通りいい映画だった。しかし倫理観的に気になるところも多く、それがノイズになっているのが惜しい。とにかくランチ…

『ザ・ドア / 交差する世界』感想

あらすじを読んだ時はタイムトラベルで娘を失った過去を改変するSFかと思ってたけど、実はパラレルワールドを舞台にしたサスペンスだったのが意外で、でも予想とは違った展開に繋げたりもしていて思った以上に楽しめました。あとマッツ・ミケルセンを堪能す…

『Fate/Zero』感想

このシリーズで好きなのが『CCC』と『Zero』なんだけど、どちらも今はだいぶ内容を忘れているので懐かしみながら見た。『Zero』は虚淵玄の得意とする皮肉な人間関係の魅力が溢れていて、アニメで見るとまた違った面白さがあって楽しい。今回はアイリと舞弥さ…

『おくりびと』感想

シリアスな映画かと思ったらそこまで重い内容でもなく、むしろユーモアもあるし意外にも気楽に見れる作品だった。納棺師という題材を扱っているのもいいし、何より元チェリストで納棺師になる大悟を演じるのに、本木雅弘はこれ以上はないくらいにぴったりだ…