「未来からタイムマシンで送られてきた人間を殺して処分することを任務としている主人公の前に、未来の自分が送られてくる」という発想は面白いのに、そこから強引に付け足したような話を見せられるのがもったいない。特に二人のジョーが会ってからは矛盾点が増えるので、それが気になって没入できないんよね。老ジョーが「タイムトラベルの話は断る。一日かけても終わらない。複雑すぎる。どうでもいい」とキレ出すので「細かいところは無視しろ」と監督は言いたいんだろうけど、気になる箇所が多いと流すのも難しくなってくる。ジョーの心情や行動原理についていけないところが多かったのも、設定に穴が多いか説明が足りてないかのどちらかだと思います。そしてサラとシドが出てからはいよいよだれてしまい、老ジョーの存在感もなくなるのが辛い。そもそもTK（念動力）という要素もいらなかったと思うし、世界観も魅力的じゃない。アクションシーンも映えない。キャストは良かっただけに残念でした。
