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『ピノキオ』感想

ピノキオ(吹替版)

私が子供の頃に初めて見たディズニー映画は『アラジン』なので初期の作品を見るようになったのは最近だけど、良くも悪くも想像とは違うものが多くていつも驚かされる。『ピノキオ』も「人形とおじいさんの優しい映画」だと思ってたのに、そうでもないのねこれ。てっきり人とは違うピノキオが学校で子供にちょっといじめられる展開になるのかと思ってたら、悪い大人に利用されるってのがえげつな!

しかし名作と名高いタイトルだけど、前半はあまり楽しめなかった。ピノキオのキャラクターが好きになれない。生まれたばかりなので善悪の区別がつかないのはわかるんだけど、学習能力がなく嘘もつくピノキオの愚かしさが見ていてしんどい。ゼペットが振り回されているように見えるから尚更(でもゼペットがクジラの腹の中で釣りをやってたのは笑った)。猫のフィガロと金魚のクレオは可愛くて好き。

ピノキオの相棒ともいうべきコオロギのジミニーは「良心」役としてピノキオを導くんだけど、初っ端から不法侵入をかましているし、わりと簡単にピノキオを見守ることを放棄しようともする。でもそんな彼も完璧ではない、というところがいいんだろうな多分。あと有名な「星に願いを」がコオロギの歌う曲だったとは思いもしなかった。

アニメーションは相変わらず素晴らしい。序盤の機械仕掛けのオモチャや絡繰時計の動き、まだ人形だった時のピノキオの動きなんかはすごくリアルだった。クライマックスの怪物クジラが襲ってくるところも迫力があって面白い。水や海の表現にも見入る。