『コナン』劇場版は評判が良さそうなものを選んで見てるんだけど、期待外れの作品が多いので合わないのかもしれない。今回は事件関係者が多い上に、外国人の名前ばかりで覚えにくく事件の把握に難儀した。情報量が多すぎる。そのくせ事件は面白くないし冗長でだれてくる。コナンが何故か世良と組んで捜査してるのも、テンションが上がらない理由の一つになってます。別に世良が嫌いというわけでもないんだけども。ただ、クライマックスのコナンと沖矢の連携は熱かった。その後のコナンの人間離れしたスケボーアクションは笑ったけど、あそこまで振り切っても『コナン』ならまあオッケーかなと。異次元なのは主人公なんよね。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』感想
ループを題材にした物語は多いけど、これはまんま「強くてニューゲーム」なのでゲームが好きだった人間としては馴染みのあるものでニヤニヤできる。何度もループするけど端折っているところもあり、おかげでテンポ良く進むしその編集こそが物語にも生かされているのが上手かった。あとは序盤のヘタレなトム・クルーズが最高なんですよね。前線に送られるのが嫌で小賢しく抵抗しようとするのがみっともないし、戦場でもアワアワするのが面白い。これはトムじゃなきゃ成立しない。あとアクションも異星人ギタイの俊敏さがちゃんと脅威に感じられたし、ヘリのローターを振り回すリタもめちゃくちゃ格好良かった。無骨な戦闘スーツも好きだな。終盤は画面が暗くて何が起きてるのか分かりづらい点だけが惜しいけど、総じて面白い映画でした。私は好き。
続きを読む『名探偵コナン / ベイカー街の亡霊』感想
名作らしいと聞いて期待してたけど、私は楽しめなかったなあんまし。『コナン』の世界で舞台をわざわざ仮想空間にしてしまうところに旨味を感じないというか、とにかく「好みじゃない」の一言に尽きる。肝心のジャック・ザ・リッパーの正体もつまらなかったし、ゲーム中での退場の仕方が「誰かを庇って命を落とす」というパターンばかりなのも雑だなと。クライマックスの列車での対決は蘭の「ライヘンバッハの滝」作戦まではいいと思ったけど、その後にコナンが一時でも諦めてしまうところに作者の都合を感じて強烈な違和感が。あと結局、諸星くんだけ成長できてないまま終わったところも気に入らない。
犯人の正体が最初から明かされている『古畑任三郎』のような仕様だったのは新鮮だったけど、それが作品の面白さに寄与しているようにも見えなかった。ただ、優作が出てきて親子共演が叶ったところは美味しかったです。
『リーサル・ウェポン3』感想
これは面白くなかった。リッグスとマータフの掛け合いやギャグはくどくなり、リッグスのキャラクターも面白いというよりはいい加減なところも出てきてちょっとな……。前作から登場したレオも続投してるけど無理に登場させてる感があるし、扱いも酷いもので笑えなかった。敵も個性が薄く、ストーリーも行き当たりばったりで中弛みも多い。若い警官が終盤に突然リッグスとマータフに同行してあっさり殺されるなど、意図が不明なシーンもある。ローナも「単にロマンスを入れたくて登場させたヒロインなんだろうな」としか思えなかったのが辛い。アクションは派手になってるけど、それだけで持たせるにはちょっと厳しいなと。
『リーサル・ウェポン2 / 炎の約束』感想
リッグスから自殺願望が消失したのもあってコミカルになったけど、これはこれで面白かった。敵の正体は早々に分かるのに外交官特権により逮捕できず、中盤からは警察(というかリッグス)と南アフリカ領事館とで嫌がらせ合戦が続くので停滞感はあるけど、嫌がらせがいちいち面白いのであんまり気にならんのよな。アパルトヘイト政策中の南アフリカに移住しようとするマータフを見て大使館員が硬直するところとか、カウントのタイミングを確認し合うトイレ爆弾事件とか。他にもカーチェイスでリッグスが落とした銃を後からレオと共に追うマータフが車を一旦停めて拾いにいくところとか、奥さんの新車が壊されて死んだ目になるマータフとか楽しい。というかマータフ一家は可哀想な目に遭ってんのないつも。何より今回はジョー・ペシ演じるレオのキャラクターが魅力的なこともあり、なんだかんだで楽しめるのが強い。
しかし悪党を逮捕できないならどう決着をつけるのかと思いきや、元奥さんやリカ(セックスシーン長い)や同僚を何人か殺されて許せんから外交問題とか知ったこっちゃねえとばかりに殺したのは豪快すぎる。クライマックスで再び謎のステゴロが始まるのも「またかい」と突っ込みつつも笑ったから、これはもうメル・ギブソンの勝ちです。ラストのダニー・グローヴァーの笑顔もめちゃくちゃいいんよね。