『ジュマンジ』の姉妹作で、今度は幼い兄弟を主人公にしつつ舞台を一気に宇宙まで移した感じのアドベンチャー。面白かったけどイライラさせられるポイントも多かった。前半は兄弟が瑣末なことでぎゃあぎゃあ喚きながら何度も喧嘩するし、ダニーはピンチの時でもモタモタするわ我儘も多いわで苛立つし、ウォルターもすぐ弟のせいにするから当然それが喧嘩に発展するわけで、とにかく見ていて疲れてしまう。子供にイライラする大人気ない自分に嫌気も差していくし、兄弟の成長物語だと分かってはいても「我儘な子供の喧しい喧嘩」の描写を見続けるには限度がある。
が、『ザスーラ』はその限度をギリギリ越えなかったのと、途中で登場する宇宙飛行士の存在に救われた。彼が大人として的確に動いてくれるから問題がいくつか一気に解決する気持ち良さがあり、苛立ちがスッと軽減された。彼の正体も伏線が上手く生かされていて面白かったし、彼の登場は大きかったなマジで。彼がいなかったら兄弟もそうだけど、見ている私も挫折していた。あと出番は多くはないけど、未来の弟とは知らずに宇宙飛行士のお兄さんにメロメロになったり氷漬けになったりするリサお姉ちゃんも面白かった。クリステン・スチュワートだと知ってびっくりしたけども。
ゲーム開始後すぐいつの間にか家ごと宇宙に漂っているし、ほぼずっと家の中のドタバタ劇で進行していくので無限の宇宙に放り出されている絶望感みたいなのは薄いけど、終盤は家が派手に壊されて一気に「宇宙の中に放り出されている」感が出る。ここはきちんと盛り上げてきて楽しかった。
