ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『イエスマン / "YES" は人生のパスワード』感想

「NO」ばっか言う後ろ向きな男が、セミナーへの参加を機に「YES」と答えるルールを課して前向きになっていくコメディ。カールはものすごく単純な主人公だと思うけど、その分ストーリーも単純に面白かった。というかめちゃくちゃ "ジム・キャリーの映画" って感じだこれ(『トゥルーマン・ショー』しか見てないくせに言う)。私はここまでじゃないけど序盤の「NO」「NO」言いまくるカールの気持ちの方が理解出来るし、見終わった今も前向きになろうとは思えないんだけど、サラッと描かれてて鬱陶しいお説教映画にはなってないし気楽に見れたのが良かった。後半まで "YES" がポジティブで "NO" をネガティブと捉える極端な思考回路で突っ走れるのも、ジム・キャリーの持つ力とテンポによるところが大きいんだろうな。

カールは本質的には恋に生きる男なのだと思う。引きこもっていたのは前の奥さんと別れたからで、"YES" の効力を信じるようになったのもアリソンとの出会いがあったからこそ。だからこれはストレートな恋愛映画だったんだなと。でもアリソンが魅力的だからカールがあんな風に変わるのも分からなくはない。「愛しちゃったみたい」なんて言われたらそりゃコロッと落ちるに決まっている。ズーイー・デシャネルがあまりにも可愛すぎた。そして終盤は思考停止でいることの危険性を描きつつ、後味のいいエンディングに到達する。満足した。