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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『ウインド・リバー』感想

少女の遺体が発見された雪深いインディアン保留地で、心に傷を持つハンターとFBIの新米捜査官が共に事件の真相に迫っていくサスペンス。とにかくジェレミー・レナーの演じるコリーが渋くて格好良かった。テンガロンハットが似合うし、緊急時の手際の良さや熟練のハンターらしい鋭いスナイプもいい。ライフルの威力の凄まじさを感じられるのも良かった。エリザベス・オルセンの演じるジェーンも浅はかで鬱陶しいキャラかなと思ったらそんなこともなく、おかげで最後までイライラさせられることもなかった。ストーリーもシンプルで面白かったです。

ネイティブ・アメリカンが厳しい土地に追いやられていることからも分かるけど、青空や雪景色の美しさとは裏腹に空気は重い。特に掘削所の警備員の一部は自分勝手な理由で暴走して先住民を弄ぶクソ野郎なんだけど、コリー無双によるカタルシスやラストの制裁で少し溜飲は下がるもののスッキリとは行かないあたりに、アメリカの暗部は本当に根深いのだなと。