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『隔たる世界の2人』感想

ループする世界でどうやっても白人警官に殺されてしまう黒人青年の話。実際にあった事件をモデルに理不尽に殺されまくるので気が滅入るけど、ショートムービーながらサスペンスとしても見応えがあり、実に密度の濃い30分でした。

最後に警官のほうもループを体験していることを暴露するんだけど、彼はそれまでずっと素知らぬ振りをしてカーターを殺し続けたのかと思うとおぞましい。「殺した」というよりは「弄んでいた」という表現の方が近いんですよねこれ。ただ、これで相手もループしていることを知れたから、ようやくカーターはスタートラインには立てたのだと思う。対話を経ても何も変わらなかったけど、それでも諦めずに足掻こうとするカーターの最後の表情が良かった。