ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『ステキな金縛り』感想

ステキな金縛り

ステキな金縛り

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

落武者の幽霊が証人として裁判に立つという法廷劇で、一言で書くなら『逆転裁判』みたいな映画だった。奇天烈な展開やキャラクターなんかがまさにそうで、『逆転裁判』が好きな私は『ステキな金縛り』も概ね楽しかった。

前半は幽霊が見える人、見えない人、見えるのに見えないふりをしている人のそれぞれのズレが面白い。フリーダムな六兵衛や、タップダンスや突然の病死が印象的なボスも可愛かった。それでもやっぱり小佐野検事が群を抜いてものすごく魅力的で、中井貴一が演じているのもあって美味しいキャラクターだった。あと主人公が可愛い。というか深津絵里が可愛すぎる。

一方で必要とは思えない要素も多く、時間の長さを感じてしまった。ただでさえ豪華出演陣で固められているのに、おそらく三谷監督作品絡みのこれまた豪華なカメオ出演(?)も多い。ファンサービスなんだろうけど、ここまで来るとサービス過剰だなと思ってしまった。それと、後半に差し掛かるとグダグダになってしまうのも気になる。裁判を力技で押し切ったのはいいとしても、六兵衛の無実を晴らして慰霊碑を建てる件が中途半端に終わったのも残念。裁判と上手く絡めつつ、爽快感のある解決に導いてくれるものだとばかり思っていたから尚更。

面白かったとは思うし好みの系統ではあるんだけど、看過できないところも目についてしまってそこがちょっともったいなかった。惜しい。