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『少年たち』感想

映画 少年たち

映画 少年たち

  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Prime Video

SixTONES(これで「シックストーンズ」と読まないことに驚き)とSnowManをメインにしたミュージカル映画なんだけど、ミュージカルというよりはMVに近いよーな。知っているジャニーズは横山裕のみ、という状況で見たけど問題なかった。登場人物は多いけど、赤青のツナギを着ているので派閥(?)を把握出来ればオッケーだった(黒組もいたけど立ち位置がよく分からん)。そしてこの赤青はよく衝突するけど真の敵は看守長だったぜ! ここは共闘してあいつを倒すぜ! とかそういう『ハイロー』シリーズのような感じを想像していたんだけど、まあ当たらずとも遠からずみたいな……(果たしてそうか?)。

面白かったかと聞かれると回答は難しい。ただ、私は以前に堂本光一の『SHOCK』を見たことがあってその時も面白いのか面白くないのか分からなくて困惑したんだけど、ジャニーさん独特の美意識が伝わってきて謎の感動を味わったのを今でも覚えており、そこは思いっきり健在だった。ぶれねえ! ラストのステージでも『SHOCK』で見たパフォーマンスが披露されていて、脈々と受け継がれているのが分かる。こうしたユニークな伝統はジャニーズの武器の一つなんだな、と改めて感じた。冒頭のミュージカルも刑務所の長い廊下の奥行きを活かしたカメラワークやダンスが印象的だったし、ジャニーズらしいアクロバットも満載で楽しい。ここはワンカットで撮影したのかな、と思ってたら本当にそうらしい。驚いた。

ストーリーのほうは謎の伊武雅刀の登場とか気になる点はあるもののだいたいは「まあいいか」と流せたんだけど、脱走の動機はクライマックスに繋がるだけに流せなかった。ジョーが親の死に目に会えないのもタスクが妻の出産に立ち会えないのも本人が言っていたように自業自得としか思えなかったから、みんなを巻き込んでまでそんな理由で脱走しちゃうんですか……というマジトーンの感想が出てしまったんですよね。死人まで出てるから尚更で。というかジュンの死がいきなりでびびった。

キャラクターについては、会ったばかりの新人に聞かれてもいないのに他人の重い過去をベラベラ喋り出す情報屋が「やばい」と思わせてくれて印象的だった。中林は敵ではないし特に厳しい看守長でもなかったけど、最後でいきなり死んだように見えたのが気になってしゃーない。ジュンが自分の顔をあんなに気合い入れて描いていたというのも異様に思えるんだけど、あれはもう呪いのノートか何かだと思うことにした。