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『ロビン・フッド』感想

父を殺されて故郷での居場所を失った貴族の男が、悪代官の圧政に嘆く民を導いていくアクション・アドベンチャー。普通に面白かったけど140分はちょーっと長い。それでも最後まで見れたのは分かりやすい作品だったからで、あと豪華なキャストも良かった。ロビン役のケヴィン・コスナーは世界観に馴染んでないように見えたけど、私の浅い「ロビンフッド」のイメージ通りにフードを被って矢を構える姿を見せてくれたのは嬉しい。アジーム役のモーガン・フリーマンは安定感もあり、ボロボロのローブを脱いでからの衣装が格好良くて好き。スプーンで心臓を抉り出すことに拘るノッティンガム公も酷い代官なのに妙に憎めない悪役で、終盤はアラン・リックマンがノリノリで演じているから面白かった。というかむしろ主役とヒロインが良くも悪くも「普通のキャラクター」なので、悪代官が一番印象に残っているかもしれない。

クライマックスの処刑周辺は盛り上がったけど、「生涯に一度くらい汚れなきものが欲しいんだよ!」というノッティンガム公の台詞が悲痛でぐっと来たし、マリアンを強姦しようとしたらロビンが来てしまった時のノッティンガム公のうんざりした表情も秀逸。笑ったやんけ。でも一番美味しかったのは最後にちょろっと出てきただけのショーン・コネリーかもしれない。リチャード王のキャスティングがまさかの、という感じでいいサプライズでした。