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『オーシャンズ12』感想

オーシャンズ12 (字幕版)

オーシャンズ12 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

前作をあまり楽しめなかったので見る気はなかったんだけど、『13』にアル・パチーノが出演しているらしいので『13』を見るために見た。テンポはいいんだけど、時系列が前後するし人数が多すぎてメンバーを覚えられないしで分かりにくいのと、オーシャンズの勝ち方がつまらないのが不満。

後手後手に回る場面が終盤まで続くからテンションも上がらないし、ナイト・フォックスとの勝負もグダグダしているというか、「彼の師匠に話を通してました」的な種明かしも反則技としか思えずカタルシスに欠ける。そもそも窃盗団が前作で盗んだ相手に返金、てのもあんまし。スマートな格好良さを追求しているような作品なのにそれでいいのか。

オーシャンズの売りであるはずの盗みのシーンは微妙だったけど、テスがジュリア・ロバーツを演じて切り抜けようとする作戦はブルース・ウィリスが出てくるのも含めてバカバカしくて笑ってしまった。禁じ手だとは思うし失敗しても問題ない茶番劇でしかないけど、「大物俳優を鑑賞する」ことに特化したこのシリーズで自虐ネタをここまでやってくれたらまあいいか、と思ってしまう。他にも出来る男をいちいちアピールしようとするライナスな、駅で何歳に見えるかメンバーに聞いて回るダニー、テスのメタ話をしようとするライナスとそれを一蹴するラスティとかもくだらないんだけど、そのくだらなさが結構好き。あとオーシャンズの窃盗がつまらないものになってしまったのに対し、驚異的な体術でランダムな防犯レーザーを潜り抜けるナイト・フォックスのめちゃくちゃなところは面白かった。彼は矜持のためだけに他人を巻き込んだ迷惑な男ではあるんだけど、オーシャンズにあんなやり方で出し抜かれても負けを認め、ちゃんとベネディクトに代金を支払っているから素直な人なのかもしれない。というかちょっと可哀想では……。

しかしラストを見るにイザベルもメンバー入りしたっぽいのが何とも。そもそもこんなに人数はいらないのにメンバーを更に増やすのはやめたほーが……。