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『ハムナプトラ2 黄金のピラミッド』感想

前作に比べると秘境探検要素が減って単純な冒険活劇になった感はあるけど、ハラハラさせてくれるアクションシーンの連続で飽きなかったし、総合すると前作以上に楽しめた。街中を暴れ回るように走る二階建てバスとか、夕暮れのピラミッドやキャラバン隊を背景に悠然と進む飛行船とか、迫ってくるナイルの巨大な水流に追われる飛行船とか、砂漠を走る列車とか、大軍のメジャイとそれ以上の無限に湧くかのようなアヌビスの合戦とか見応えのある画も多い。

今回はリックとエヴリンの息子アレックスが新たに登場するけど、度胸があって頭も口も回って行動力もあって超有能だった(敵が間抜けなせいもあるけどそこはご愛嬌)。一方で図書館の本棚を倒した母親の血なのか遺跡の柱でドミノ倒しをしたり、しょっちゅうイチャイチャする両親に呆れるのが微笑ましい。その両親もリックが実はメジャイだとかエヴリンがセティ1世の娘の生まれ変わりだとか、なんか壮大な設定がいきなり生えてきて吹いた。けど『ハムナプトラ』なら有りだと思えてしまう。王道すぎてある種の馬鹿馬鹿しい要素も、この作品なら許される懐の大きさがある。それにリックは個性的な主人公というわけでもなかったので、多少は派手な設定を加えてもいいんじゃないか。三枚目だけど決める時は決めるジョナサンやクールなアーデスも好きなキャラだったので、今回も無事でいてくれて嬉しい。

敵は増えたけど、相変わらずアナクスナムンに一途なイムホテップと完全復活したアナクスナムンが目立っている。特にラストの二人はリックとエヴリンとの対比もあって印象的。スコーピオン・キングは影が薄かったけど、舞台装置なのでまあこれでいいのかなと。ラストの登場がCGぽかったのは残念。