一作目が微妙だったので二作目の鑑賞はあまり気乗りしなかったんだけど、びっくりするくらい面白かった。ストーリーは分かりやすく盛り上がるし、キャラクターが立っているのも大きい。基本をきちんと押さえたような面白さでした。
精悍になったマックスは前作より主人公然としてぐっと良くなったし（終盤のタンクローリーで逃走中、暴走族に追い詰められて運転席に逃げてきた少年を、弾を口に加えてから引き上げるシーンがすんげえ格好良い）、ジャイロ・キャプテンも美味しいキャラクターだし、マックスに懐く少年やパッパガーロもいいんだよね。何より敵が輝いている。特に尻を出しててモヒカンでゲイでキレやすくて好戦的なウェズは濃いキャラクター造形だし（尻を剥き出しにしたままバイクに跨ってて痛くならんのか気になった）、ムキムキのジェイソンみたいなヒューマンガスより目立ってるのが面白すぎる。うじゃうじゃ湧いてくる暴走族の鬱陶しさがよく出ていただけに、厄介なこの二人の死に方が凄惨を極めていて派手なのもすっきり出来てたいへん良かった。というか相変わらず死に方が結構エグいのなこの作品。そこが魅力の一つでもあるのだけども。でもマックスの犬が殺された時は泣いた。
インターセプターがお陀仏になってしまった時は寂しかったけど、タンクローリーはさすがに迫力が桁違いだった。特にクライマックスの盛り上がりは凄まじく、このカーチェイスは冗長といってもいいくらいに長いんだけど、冗長さが気にならないくらいに面白かった。緊張感があれだけ続くとやっぱり疲れはするんだけど、心地良い疲れだったもんな。砂煙を吐きながら荒野を駆けるタンクローリーとそれを追うバイクやバギーを空から見下ろすショットも絵になってたし、特にタンクローリーがUターンするところは曲がるだけなのに車体が大きいのもあって迫力満点。ステアリングを豪快に回すマックスの動作もたまらんよね。
ところで序盤に世界観の説明が入ってたけど、前作では単に「治安がクッソ悪い田舎」でしかなかったのにいつの間にかポストアポカリプスな世界になっていたとは……。
