荒廃した近未来という舞台や警察と無法者の戦いに興味が持てなかったから、あんまし乗れなかった。テンポも悪いので全体的に見続けるのがかったるい。
だから中盤のグースの死という衝撃的なはずの場面も印象に残らなかった。でもグースの死を機に、マックスが辞任を申し出た時のフィフ隊長の格好は無駄にインパクトがあった。ふいた。なにゆえ上半身裸にマフラー巻いてるんですかこのおっさんは。しかしこの司法省ってのはブラックな職場だな。フィフ隊長にしてみれば治安が最悪だからこそ優秀なマックスを手放したくないんだろうけど、治安が最悪だからこそマックスは辞めたいっていうね……。この時にマックスが走ることに快感を覚える自分を恐れていたけど、そこも唐突だったな。
終盤の休暇旅行のシーンからは少し盛り上がってきて、妻子や相棒をめちゃくちゃにされて復讐に燃えるマックスのV8インターセプターが暴走族を蹴散らしたり、トーカッターのバイクが向かってきたトラックと衝突してそのまま轢き殺されたりと、カーチェイスやクラッシュシーンは今の映画とは違う迫力があった。
ただそれを踏まえてもマックスやトーカッターが思ったより大人しくてなかなか暴れてくれなかったし、結局一番弾けていたのは序盤のナイトライダー様だったよーな（ビジュアルならフィフ隊長）。そいやナイトライダーがラッセル・クロウにしか見えなくて笑った。というかスタッフロールを見るまでラッセル・クロウだと思い込んでいた。逆に若いメル・ギブソンは雰囲気が違いすぎて、主役なのに彼だとしばらく分からなかった。
