ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『ルーザーズ』感想

CIA所属の上官に裏切られた米軍の特殊部隊が、自分たちの死を偽装しつつ復讐に向かう痛快アクション。ストーリーは大味だけどその分見やすくテンポもいいし、何よりキャラクターに個性があって最後まで飽きずに見れた。実際には現地で撮っているわけではないのだろうけど、ボリビア、ドバイ、メキシコ、アメリカ、プエルトリコ、インドなど様々な場所にポンポン場面が移動するのも楽しい。毎回地名を表示する演出や、原作がDCであることを生かしたアメコミ風エンディングムービーも格好良い。アクションはカメラをグラグラ揺らすのでちょっと見づらい時もあるけど、許容範囲内ではあったかなと。終わり方が好みじゃなかったのは残念だけど、ライトな感覚で見れるのでなんだかんだで楽しかった。

この映画はとにかくクリエヴァの演じるちょっとアホな眼鏡のIT担当ジェンセンが可愛かった。工場でちまちま人形に服を着せるジェンセン、派手なTシャツを着るジェンセン、ホットドッグ屋を装うジェンセン、姪が可愛くて仕方ないジェンセンも良かったけど、歌いながらゴライアスのビルに侵入してアルゴリズムを盗むジェンセンが最高にアホで楽しかった。半ばジェンセンの相棒のようになっていたクールな狙撃手クーガーもいい。すんげえ格好良いんですよね。運転担当のプーチの軽口も楽しくて、特にクレイとロークに仲直りさせるところはちょっと笑った。

一方でリーダーのクレイや最後に裏切るローク、謎のアイーシャのシリアスな三名はそこそこのドラマが展開されるんだけど、それぞれの関係の着地がすっきりしないこともあってピンと来なかった。クソ野郎にはきちんと報復して欲しかったからマックスを逃してしまうのも気に入らない。続編を見据えた結末なのかもしれないけど、今のところその続編制作の話すら無さそうなのが……。