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『監視者たち』感想

監視班と犯罪組織のスリリングな攻防を描くサスペンス・アクション。監視カメラの映像に張り付いたり尾行したりと地味な映画ではあるんだけど、些細な穴から解決への糸口を掴んでいく様をテンポ良く見せてくれるので飽きないんだな。キャラクターは全員あんまり掘り下げられないけど、その分チームプレイの魅力を描いているのが良かった。チームのコードネームが動物の名前になっており、上司ヨンスクによる「動物園を開園」の一言が号令になっているところもユニークで、特にハヤブサと子ブタはなかなかいいコンビだったなと。アクションは画面を揺らすので見ていて疲れるけど、忙しないカット割りなどはないのでなんとか見れた。そこを抜きにすれば普通に面白かったです。

チームプレイといえば敵も複数で動いてはいるものの互いに信用はしておらず、ほぼジェームズ一人で動かしているも同然の組織だったのが監視班との対比になっていた。しかしジェームズの首と腹を瞬時に刺す手際の良さには笑ってもうたやんけ。靴屋の元締めを殺す時の躊躇いのなさと早さが好き。

ところで監視班は監視に徹し、気づかれたら任務から外れるという規則があったはずだけど、最後はヨンスクが全責任を負うという形でハヤブサの好きにさせちゃうんだな。正義感からたまたま遭遇した無関係の事件に子ブタが介入して怒られるシーンがあったけど、結局ハヤブサがジェームズを捕まえるためとはいえあそこまでやるなら子ブタの軽率な行動から叱責までのシーンは必要なかったのでは、という気も少し。