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『ラスト・クリスマス』感想

ラスト・クリスマス (字幕版)

ラスト・クリスマス (字幕版)

  • 発売日: 2020/02/20
  • メディア: Prime Video

期待外れ。トムの正体は序盤である程度は察せられたけど、だからといってつまらなくなるとは限らないし真相に気づいても面白い作品はたくさんある。でもこれはストーリーに奥行きがないというか、ちょっと薄すぎる。ブレグジット、移民、LGBT、ホームレスなど各種問題も取り入れ過ぎてそれぞれが軽く見えたし、トムの正体の伏せ方もスマートではないから全体的に散漫な印象を受ける。自分勝手で自堕落だったケイトの成長物語としても今ひとつで、ケイトが今まで迷惑をかけた人に謝罪の気持ちをこめたプレゼントを贈るシーンも「うーん?」と首を傾げてしまった。

良かったところもある。トムはドナーだったという設定はさておき、キャラクターは言動も楽しくて可愛かった。ケイトは魅力を感じない主人公だったけど、自由自在に動き回るエミリア・クラークの眉は印象に残る。あとイギリス映画は風景に毎回見惚れてしまうけど、これはクリスマスムービーなのもあって豪華で可愛かったし、一方でトムが見つけたちょっとした細い道なんかも雰囲気が出ていて、ああいうのには憧れちゃうんだよなやっぱり。