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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『恐怖人形』感想

日本人形に襲われるジャパニーズホラーに見せて、実はアメリカンなスラッシャームービー。期待通りのコントみたいな変な映画だったので楽しめた。と言ってもテンポは悪くキャラクターはなかなか死なないし、由梨役の小坂菜緒は可愛いけど演技が硬いし(特に笑顔がぎこちないのが、可愛いだけにもったいないと思う)、由梨はピンチの時もボケっとしてばかりで腹立ってくるし、萩原聖人(と黒沢あすか)の演技が上手くて浮いてるし、せっかくチェンソーを使うのに血飛沫は飛ばないし、オチも序盤ですぐに分かるし、謎タイミングの挿入歌も気になるし、あと「異様さ」に関してはそこまででもなかったので物足りない気持ちもある。でもチェンソーを手に走る日本人形が可愛かったのでオッケー! 私は結構好き。人とウヒャウヒャ笑いながら見れたので楽しめた、てのがでかいけども。

日本人形に関しては事前に聞いてた通りで満足したけど思わぬ要素も他にちょいちょいあって、そのうちの一つが玲奈とまどかの突然のレズセックスだった。「ホラー映画でセックスするカップルは真っ先に死ぬ」というお約束をやろうとしたのだろうけど、本当に突然だったので笑った(直前に謎の怪しげな絡みはあるけどそれだけ)。でも地味な女の子とギャルの百合は好きなので意外にも楽しく見れた。あともう一人が謎にタフな涼太で、涼太(木材)(剣道初段)と日本人形(包丁)のチャンバラは特にシュールで好き。麻生もラストが美味しいキャラクターで、序盤に熊を仕留めるとか言ってたけどまさか日本人形を仕留めるとは思わんやろ。呪いの人形はいなかったけど(和田教授は知らないまま死んだのである意味幸せな人だな)北沢は呪われているようだった、とか取ってつけたような台詞で惨劇の最後を締めていたのもなんかじわじわ来た。

しかしチェンソーとかテーブルを囲むところとか露骨に『悪魔のいけにえ』だったけど、私が知らないだけで他にも古典ホラーを意識してるだろうから、もうちょいホラーを見ておくべきだったかなとも。