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『ナイト&デイ』感想

ナイト&デイ (字幕版)

ナイト&デイ (字幕版)

  • 発売日: 2013/05/15
  • メディア: Prime Video

安定の面白さだった。トム・クルーズ演じるロイが優しくてヒロインの頑張りを肯定して褒めまくって細かい気遣いも出来る、というパーフェクトな主人公なんだけど、前半は頭がおかしい男にしか見えないのが楽しい。トム・クルーズが「自ら無茶なスタントもやるめちゃくちゃな俳優」としてアイコン化されているのを開き直って作ったようなキャラクターなんだよな。まあ後半はピンチの連続でジューンを気遣う余裕が減り、ロイの強烈な個性も大人しくなっていくんだけど、代わりに今度はジューンが薬の影響でおかしくなるのが面白かった。前半はロイに振り回されていたジューンがラストできちんとやり返すオチも好き。綺麗に逆転現象が決まっているのが爽快で、実にお似合いの二人でした。

ジューンはやかましいヒロインなんだけど、やかましくなるのも仕方ない状況が多いし、そんなやかましいジューンをたびたび眠らせてパッと次のシーンに移るのもテンポが良く思い切った演出だったと思う。ジューンは足を引っ張りまくったりもするんだけど、サクサク進むのとサスペンス要素が軽いせいかこちらも然程気にならない。

あちこちの国へ飛ぶのも楽しかった。特にスペインでのバイクチェイスは、あの天下無敵に思えるトム・クルーズも闘牛相手だとさすがに逃げるしかないのだな、と微笑ましくなってしまった。