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『ジュマンジ』感想

ジュマンジ」という謎のボードゲームに吸い込まれてその中で進行していくのかと思ったら、ゲーム盤から現実に動植物やら自然現象やらが襲ってくるパニックムービーだったのが予想外で面白かった。序盤はちょっともたつく感じはあるけど、アランとサラが加わって本格的にゲームを再開するところから加速して一気にラストまで連れてってもらえる。ちょいちょいゲーム盤の争奪戦が発生するのも楽しかった。特殊効果の演出はさすがに今見るとチープなんだけど、これはこれで独特の味があって好き。

結局これはすれ違っていた父と息子の和解の物語だったけど、エンディングもすっきりまとまっていて良かった。アランの成長も、ジュディとピーターがいたことがきっかけになっているのがいいな。自分が守られるだけの立場ではなくなり、むしろ自分が守らなきゃならない存在がいたことで苦難に立ち向かえるようになった。もちろん父からの愛情を確認出来たことも彼に自信を与えたんだろうけども。しかしサラッと説明されてたけど、26年もジャングルに閉じ込められてたとかこれもうホラーやんけ。

しかしなんであんなやかましくドコドコ鳴らすんですかね「ジュマンジ」て。使って! 遊んで! レッツゴートゥーヘル! ってアピールとしか思えないけど大迷惑すぎる。不条理にもほどがあるというか呪いのアイテムそのものなので、地中に埋めたり重しをつけて川へ流すくらいじゃ生ぬるいから徹底的に破壊したほうがいいと思うんだけど(実際エンディングでは新たなフラグが立っている)、まあおっかなすぎて壊せないんだろうな……。

あと警官カールのリアクションが良かった。災難すぎて気の毒でもあるんだけど、ラストでは彼も報われそうで何より。しかし「ジュマンジ」をクリアするとそれまでの時間も巻き戻ってしまうのは、散々な人生を歩んできたアランやサラやカール、両親を失ったジュディやピーターにとってはいいことだけど、他の大勢の人たちの人生も巻き込んでいる可能性が高いのがちょっと「ええんか?」って気持ちにもなるのが何ともな。そういう意味でもやっぱりろくでもないボードゲームなんだよな「ジュマンジ」は。