ほぼサンドラ・ブロックの一人芝居なんだけど、ずっと息が詰まるような緊張感があって予想以上に面白かった。無重力空間の表現、宇宙空間の映像美、息遣いと鼓動以外は静寂のみが横たわる無音の世界、それに反して終盤の畳みかけるような音楽も素晴らしい。臨場感があった。
生まれ変わったライアンの表現も印象的で、特にライアンがISSで胎児のように丸くなるシーンは分かりやすい。ラストの地球の海も羊水をイメージしているように思えて、ライアンがそこから浮上してゆっくり大地を踏みしめながら歩き出すエンディングにはぐっと来る。
ちなみにマットはそりゃもう格好良かったんだけど、精神力が人間じゃねえ。もはや仙人の域に思えるんだけど、ベテランだとあの境地に至る人ももしかしたら実際にいるのかもな。