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『ゴーストバスターズ』感想

ゴーストバスターズ (字幕版)

ゴーストバスターズ (字幕版)

  • 発売日: 2016/11/23
  • メディア: Prime Video

クリヘム目当てに見たようなものだけど、クリヘムを堪能する映画としても最高だったし、クリヘム抜きにしても楽しめてしまった。素晴らしい。

日陰の道を歩いてきた理系女子がゴースト相手に一致団結して大暴れするというシンプルな話なんだけど、キャラクターがそれぞれ魅力的で最後までだれなかった。特に積極的で図々しいけど実は誰よりも冷静なアビーと、ロックな格好良さがずるいホルツマンがお気に入り。この二人はフィスト・バンプも可愛かったな。会話の中にちょいちょい出てた映画ネタにもニヤニヤさせてもらった。

一方でまさかのヒロイン役だったクリヘムは、破壊力の高いアホの子を演じていたのが最高。顔がいいだけのまったく役に立たないマッチョなのにイライラさせられないし、下ネタを言わないのもポイント高い。「そうは言ってもマッチョだし最後は腕力で活躍するんやろ?」と思ってたら、みんなが必死に戦ってる時にデリでサンドイッチ買ってむしゃむしゃ食ってたっつーんだから笑った。徹頭徹尾、全く、最初から最後まで、ほんっとーに役に立たない無能美形受付だったのが素晴らしい。他にもローワンに取り憑かれた時はクリヘムが自分の外見を褒めまくるというシュールな光景が見られたり、エンドロールではノリノリでダンスを披露してくれたりで予想以上に美味しかった。

ローワンは掘り下げが浅かったけど、日陰の男だった彼がニューヨークを恐怖に陥れることでみんなに報復しようとしたのに対し、同じく日陰の女であるゴーストバスターズはニューヨークを救うことで見返した、という対比は効いていた。ラストのアメリカン百鬼夜行もいろんなゴーストが出てきて楽しかったけど、特に二丁拳銃を構えたホルツマンのオンステージは惚れる。

というわけで何から何まで楽しくてハッピーだったんだけど、見終わってから公開前に差別や的外れな批判がキャストに集中して大荒れしたことを知り、気持ちが一気に沈んでしまった。映画を見た上で不満が出るならともかく、見てもいないのにしょーもないことで作品の可能性を潰してしまうのはあまりに醜悪すぎる。残念だな。