古典ホラーを見たくなったのでヒッチコック監督作品を鑑賞。結構面白かった。無駄がなくサクサク進むしモノクロ映像なのもいい。
前半はマリオンの逃走劇になっており、マリオンの死によって主人公役がノーマンにバトンタッチされる。ノーマンが二重人格なのは遺体発見時にすぐ分かったけど、ライラとサムがその真相に到達するまでに緊張感があって最後まで面白く見れた。ラストの医者による種明かしも「ライトなアメリカ版京極堂」っぽくて好き。
印象的だったのは、大金を横領するために逃走の準備をするマリオンとマリオン殺害の証拠隠滅を謀るノーマンの長回しで、罪を犯そうとする人間と犯してしまった人間のそれぞれの心理が対比になっているようでちょっとゾクゾクした。一方、有名なシャワーシーンはあっさり終わって拍子抜けした。あの悲鳴のようなストリングスの不協和音は耳に残るけども。