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『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』感想

【通常版】ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S - Switch

五月末から始めた『DQ11』がやっと終わりました(メインシナリオをクリアしただけで、続きもまだあるっぽいけども)。システムはいつもの『ドラクエ』だけど、ストーリーがドラマティックな勇者の物語になってて面白かった。ここまで真正面から「勇者」を描いたのって初めてだっけ? パーティメンバーも個性的で楽しかったし、勇者一行以外でもホメロスとか人魚とか火竜とか堀井さんらしく切ないエピソードもあって満足。音声の力も大きい。後半の他のメンバーを操作するパートで気持ちが切れてちょっと『ドラクエ』から離れていた時期もあったけど、離れてもこれまでのあらすじをわざわざ説明してくれるのがありがたかった。寄り道はあんまりしないタイプなのでほぼ真っ直ぐ進めてきたけど、行動不能デバフをばら撒く敵以外は苦戦することなくクリアできたのも助かる。

しかし堀井雄二鳥山明すぎやまこういちの三人が揃うのはこれで最後? いやでもすでに『12』制作に取り掛かっていたのなら『12』がラストになるのか。そちらもやれそうならやりたいな。なんだかんだで『10』以外は全部プレイしてきたものな。『11』もまだ回収されてない謎や伏線も残ってるし続きもそのうちやろうかな、とは。

勇者

第一印象は「人造人間17号」。髪がサラサラ。最初は天涯孤独の勇者かと思いきや、両親は失ったけどおじいちゃんや育ての母は無事だったし、どちらも愛情を持って接してくれるのが優しかった。

戦闘面では両手剣で育成していたので、渾身斬りや全身全霊斬りをひたすら打ち込むだけのお仕事を延々と。おかげであんなに苦労して作った勇者のつるぎを使うことがなかったのは切ない……。

カミュ

最初に仲間になるので相棒感があったし、メンバーが増えても物語の進行役を担っていたキャラクター。記憶喪失も記憶復活も唐突でちょっとびびる。マヤが苦手なのもあり、彼女とのエピソードはあんまり刺さらなかったな。ちなみにキーファっぽい気配を感じたけど離脱することはなかった。

短剣とブーメランのどっちつかずな育成をしてしまったせいで、戦闘ではあまり使わず。スキルリセットすりゃ良かったか。

ベロニカ

一番好きなキャラクター。元の姿を見せてくれると期待していたのに、おお死んでしまうとはなにごとだ。最初は彼女の死がピンと来なくて、すぐロウのケースのように復活するものだとばかり思ってたからセーニャにベロニカの力が継承された時は驚いた。まあ世界崩壊後のサブエピソードも姉妹だけはなかったので不思議に思ってはいたけども。ところで世界崩壊後に散り散りになった仲間を探しに行くの、『FF6』を思い出しちゃうよな。

セーニャ

ヒーラーだったけど後に賢者のようになり、ボス戦では必須になるキャラクター。ベロニカの死を受け入れるシーンが一番印象に残ってます。ところでヘアバンドはない方が絶対可愛いと思うんよ。

シルビア

卒のない人だった。でも突然のパレード隊結成は笑う。勇者まで踊りながら崩壊した世界を練り歩くものだから、グレイグさんもそら困惑するわな。でもわざわざピエロの格好して付き合ってくれるあたり、めちゃくちゃいい人だなグレイグさん。あとシルビアのお父様のキャラクターも好き。

戦闘でも器用に動けるのが素晴らしい。実はラスボス戦は最初負けたんだけど、二回目にシルビアを出したら安定した(勇者、セーニャ、グレイグ、シルビアのパーティ)。ハッスルダンスはやはり強い。バイキルトもガンガンかけてもらった。ところでウルノーガのデザイン、めっちゃ「鳥山明!」って感じで笑ったのにラストで再会したウルノーガはなんか顔が変わってたよーな?

マルティナ

この子はブギー絡みのイベントが強力で、あれ同人誌が大量に出てるやろ絶対。バニー姿もたいへんお似合いでした。マルティナも勇者の幼馴染み、と認識していいんでしょーか。

ヤリで育てたらさみだれ突きを延々繰り出して即MPをすっからかんにするけど、その分強力で頼りになるアタッカーでした。

ロウ

まさか勇者のおじいちゃんだとは思わなかった。しかも一国の王だった人なんだよな。勇者と両親を弔うシーンはちょっとホロリと来た。あと崩壊後のサブエピソードでロウを操作するのが楽しかった。動きがいちいち可愛いし、『DQ5』ネタ満載でニヤニヤする。ニマ大師もいいキャラしてた。

グレイグ

この人がこんなに美味しいキャラクターだったとは思いもしなかった。朴念仁が天然の可愛さを出してくるのは王道だけど、グレイグがやるとは思わなかったというか、この人が加入すると思ってなかった。

ホメロスとの関係も面白かったけど、お互い才能の種類が違うのにグレイグが分かりやすいパワータイプだったせいで比べられて惨めな思いをしていたホメロスとのすれ違いが描かれており、才能の無情な話が好きな私には美味しゅうございました。勇者を悪魔の子として追い続けたことを謝罪するまで時間がかかるところも含めて、ものすごく誠実な人だなと。好きなキャラクターでした。

オノで育てたけど、戦闘ではちょいちょい技を弾かれてたのが面白すぎる。あとデフォルトの格好がダサすぎたので見た目を変えられる装備を必死に探した。