https://www.netflix.com/title/80199682
私がクリスマスムービーに求める要素がほぼ取り入れられていて綺麗に満足した。ファンタスティックな王道物語で、盛り上がるシーンが上手く配置されているから退屈しない。素直にハラハラしてちょっと泣いてクライマックスできちんと盛り上がる、みたいなバランスが好き。おかげで「そーそーこーゆーのでいーんだよこーゆーので」って頷きながら最後まで見ていられた。
キャラクターは兄妹の兄の方が少し荒れてるけど、ケイトに「サンタは存在しない」とは結局言わなかったことからも優しい子だと分かるし、彼の抱く願いも切ない。テディはサンタにだって叶えられない願いがあることを知っていたはずで、それでも手紙を書くほど願わずにはいられなかったのだと思うとちょっと泣ける。ラストも兄妹が仲直りのハグをしたことでママへのクリスマスプレゼントにもなっているのが、この上なくクリスマスらしい終わり方で清々しい。
サンタも外見から振る舞いに至るまで格好良かったし、カーチェイスも脱獄も楽しかった。何より「子供のために活動する存在」として描かれがちなサンタクロースが、大人に対しても「かつてはサンタにプレゼントを求めた子供」として一人一人名前や欲しがっていたプレゼントを覚えているのがぐっと来る。サンタにとって「大人」は子供時代から卒業して縁が切れてしまった存在ではなく、プレゼントをお願いされることがなくなっただけで繋がりはまだ生きているのだと思わせてくれるのが優しい。最後は「Ho ho ho!」をやってくれるのも最高。
