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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『氷の微笑』感想

サスペンスが好きなのもあってまあまあ楽しんだ。あんなにキャサリンを怪しんでいたのに一度寝ただけでコロッと落ちるニックには何度も「しっかりせえ」と怒鳴りたくなったしイライラもしたけど、キャサリンというかシャロン・ストーンの美貌には確かにちゃんと説得力はあった。

キャサリンの恐ろしいところは、酒、煙草とニックが禁じていたものを次々と解放するきっかけを与えているところで(ちょっと揺さぶられただけですぐ罠にかかるニックが面白くもある)、最終的には誤射も再びさせてしまうんだから抜かりがない。早とちりでベスを撃ったことで、ニックはキャサリンの思惑通りの "シューター" としての役目をこなしてしまう。あと印象的だったのはキャサリンとヘイゼルがイチャイチャする様を見せられたニックが苦い表情になるシーンで、あれこそかつてニックに嫉妬していたロキシーの立場そのものなんだよね。ニックは気付いてないけども。恐らくヘイゼルも、ニックやロキシーのように振り回されるんだろうな未来に。

キャサリンはニックをコントロールしたけど、同じようにロキシーとヘイゼルもコントロールしていた。ニルセンもそうだろうし、ということはニルセンと同じ銃で殺されたベスの夫もキャサリンが殺した可能性が高いのか。ファム・ファタル概念には弱い私だけど、彼女は刺さりそうで刺さらなかった。けど何故そんな生き方をするようになったのか、ちょっと興味はある。