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『エノーラ・ホームズの事件簿2』感想

謎、アクション、フェミニズム、ロマンスと、それぞれの要素が上手く絡み合ってバランス良く楽しめる良質のエンタメムービーでした。前作はストーリーが今ひとつだったけど、今回は序盤こそなかなか乗れなかったものの次第に面白くなっていくんですよね。エノーラは相変わらず利発で可愛くて勇ましいし、今回はシャーロックがメインストーリーにしっかり絡んでくることもあり、この兄妹が好きな私には美味しい続編で前作より断然楽しかった。謎解きも「なんか知らんけど探偵が勝手に答えに到達する」という感じではあるけど、ミステリを推理しながら見ることがあまりない私には素直にストーリーを追えるのでありがたい(シャーロック・ホームズを扱う映画は大抵こんな感じだと思うけども)。モリアーティのキャラクター造形も大胆で面白いし(エノーラではなく、あくまでもシャーロックの敵として描かれていたのも良かった)、ワトソンが最後に登場するのも粋だなと思う。

不満点を挙げるとすれば、終盤の劇場でのアクションはもっさりしていて重く、カメラワークも微妙だった。あと母親との回想も頻繁に入るのがくどいけど、母親の影響を強く受けている子なのでこれはもうしょうがないのかもな。でも逮捕された妹を助けるために、あのシャーロックが母親を頼るのはぐっと来た。ほぼほぼ『エノーラ・ホームズの事件簿3』はあるのだろうけど、次はマイクロフト兄さんの再登場もお願いしたいところです。