見やすくて安定した面白さがあって気楽に見れる『ドラえもん』の映画は、体調の悪い時に見るのにちょうどいい。特に今回は、これといった悪役の存在しない作品になっているので尚更。ゲストキャラであるバンホーさんも真っ当な地底人で、何度も逃げようとするドラえもんたちを助けてくれるんだよな（後半ドラえもんたちのピンチを救った時に舌打ちしていたけど、イライラする気持ちは分かる）。
敵と呼べる存在がいないからか派手な展開はないけど、多奈川に入る時の「わりいわりい」というドラえもんらしからぬ軽い台詞、地底でスネ夫を探している時のジャイアンの「いるのかいないのか、いないならいないって言えー」という呼びかけ、バンホーの妹ローにデレデレするみんなを見た時のしずかちゃんの貴重な嫉妬、突然の風雲ドラえもん城の登場など好きなシーンはいくつもある。隕石が落ちた時の黒い雨の表現も独特で印象に残っています。あと答案用紙なんて捨てるなり焼くなりすりゃいいのに、そこでのび太が渋るのが謎でちょっと面白かった。
しかしいつも思うけど、ジャイアンとスネ夫がのび太を煽るのは毎度のこととして、しずかちゃんも煽りスキルがかなり高いなと改めて思った。それも無自覚っぽいところがまた……。
