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『ザ・コンサルタント』感想

ザ・コンサルタント(字幕版)

高機能自閉症の主人公が会計士をやりつつ殺し屋もやってる話、と聞いて『イコライザー』や『ジョン・ウィック』みたいな感じを想像してたけど結構違った。周囲の評判はいいけど後半まではそれほどでもないかな、とも思っていた。頻繁に入る過去のフラッシュバックは脈絡がないように見える繋ぎ方で戸惑うし、ストーリーにメリハリがなくもたつきもあり、全体的にぼんやりしていてちょーっと眠くなる。ただ、後半からは盛り上がるしラストは謎の感動を得られたので、終わってみればわりと好きな作品になったかもしれない。

ウルフのキャラクターも良かった。これまでの話の断片が繋がってウルフの輪郭が見えてくるし、ベンアフのクマさんみたいなぬぼーっとした佇まいが合ってた。戦闘でクッソ強いのもいいし、律儀にヘッドショットでとどめを刺すところも好き。デイナと初めて会った時、徹夜明けで寝ている彼女を起こすシーンも笑った。アナケンはちょっと苦手だったけど、デイナも好感の持てるヒロインで良かったな。

クライマックスでは、黒幕の社長をほったらかして急に兄弟喧嘩に突入するのが面白すぎる。ちょっと不自然な気もするのに、これまで背景も分からんままに回想を何度も見せられたせいか、まあアリだろうと思わせてくれる力があった。その後、ごちゃごちゃ言い出した社長を雑に殺すのも面白い。あとウルフをサポートしていたオペレーターの正体が判明するラストは、なんというかめちゃくちゃずるいよね。ここは妙に来るものがあった。

しかしウルフが就寝前に脛を虐める日課をこなすんだけど、その時のやたら長いライトの点滅シーンは結構辛かったな……。