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『東海道四谷怪談』感想

東海道四谷怪談

四谷怪談」という単語は知っていても中身までは知らなかったので、「恨めしや」や「この恨み晴らさずにおくものか」といった台詞、回転する戸板などのお化け屋敷で見られるようなド直球の古典的ホラー要素がてんこ盛りで、ちょっとした感動を覚えた。

伊右衛門のクズっぷりとそれに比例するかのようなお岩の悲劇的な人生がすごいので、お岩が幽霊として登場する後半は怖いというよりも狼狽える伊右衛門の姿に溜飲を下げていく。ただ、伊右衛門は直助に唆されてしまったからあんな行動に出たけど、お岩を愛していたんじゃないかとも思う。まあそれでもクソ野郎に変わりはないけども。直助も救えないくらいのクズだったけど、直助が斬られる瞬間の演出は絵になってて好き。あとここぞという場面では、花火の映像を差し込んだり打楽器の音で盛り上げていくのがいい。