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『羅小黒戦記 / ぼくが選ぶ未来』感想

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(吹替版)

評判がいいのは知ってたけど私の予想をゆうに越えてきた。序盤はピンと来なかったけど可愛い猫型シャオヘイのおかげで見ていられたし、スロースターターな点以外はほぼ満点に近い大傑作でした。魅力的なキャラクターと世界観、躍動感のある映像演出と、どれに対しても満足度が高い。特にアニメーションに関しては空間を意識した画や演出が白眉で、『スパイダーマン』を初めて見た時の感覚を思い出しちゃったな。キャラクターや背景を上手くデフォルメしたり簡略化したり、そうした切り替えも懐かしい感じがして好き。ストーリーも王道だけど丁寧で説得力があり、環境問題や分断などへの問題提起もありつつ、それも鬱陶しくないし後半はテンポも早いので見ている間は物語に没入していられる。と、色々書いたけどとにかく「師弟が最高」の一言に尽きる。面白かった。

先にも書いたように序盤はなかなかテンションが上がらなかったけど、シャオヘイとムゲンのロードムービーになってからは一気に面白くなった。そこそこの尺を取ってるけど中弛みはないし、むしろもっと二人の旅を見ていたかったな。あとムゲンの圧倒的な強さがとても好き。えげつないアニメーションクオリティも相俟って気持ちよすぎる。特に列車での戦いは単純に凄すぎるのと面白すぎるのとで見入る。あとラストのフーシー戦でシャオヘイの襟を正すところで笑った。

他の館のキャラクターも個性的で良かったな。ナタとかもっと活躍を見たかった。あと館のロケーションの美しさにもハッとさせられるんですよね。最後の最後に見せてくれるというのが粋でした。

しかしフーシーはシャオヘイの能力にいつ気づいたんだろう。会う前から欲しがってたんかな。そうとしか思えないんだけども……。