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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『イントゥ・ザ・ストーム』感想

竜巻の存在感がすごい。この手のディザスター映画は人間ドラマが強調されがちだけど、その人間ドラマを食い尽くす勢いで竜巻が目立っていたのが面白かった。群像劇で登場人物が多く、人間ドラマはそこまで深掘りされてないからそれもあるんだろうけど、だからといってドラマがつまらないわけではなくきちんと盛り上げてくれる。あとディザスター映画といってもモキュメンタリー的アプローチで撮っている作品は珍しい気がするな(ディザスター映画はそんなに見てないのでイメージだけで言ってるが)。ピンチでもみんなカメラを回し続けるからそこはシュールだけど、そうした突っ込みどころを含めて私は楽しんだ。短い時間の中で竜巻の迫力も人間ドラマも熱い戦いも見せてくれる、過不足のない傑作でした。

高校教師のゲイリーを中心とした家族ドラマも王道で良かったけど、一番インパクトがあったのは竜巻ハンターのピートなんだよなやっぱり。このおっさんはなかなかの狂人で彼の言動にはドン引きすることも多かったけど、そこが面白い存在だった。最終的にはみんなを救うことになるとは想像もしなかったものな。最期に自分が求めていたもの以上に美しい光景を見て死ねたのは、彼には本望だったのかもしれないな、とも。