ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『アントマン』感想

MCUも『AoU』までくるとキャラも設定も増えて複雑になってきたから、シンプルな『アントマン』は気楽に見れたのが良かった。スコットや3馬鹿を始め、キャラクターもいい感じに気が抜けてて楽しく見れる。特にルイスのキャラがお気に入りで、終盤の爆発するラボから脱出する時に自分がはっ倒した警備員を忘れず回収するのが好き。

体が縮小するというアントマンの特性は、普段見慣れたものがすべて山のようにでかくなってたちまち驚異に映る、という特殊な視点を堪能できるのが面白い。終盤で登場する巨大化した機関車トーマスは特にインパクトがあった。あと見る前はずっと小さいままで戦うのかと思ってたんだけど、拡大と縮小を上手く使い分けるのが相手にしてみたら厄介だろうし、そこもアントマンの武器になってるんよね。アントマンの手足となるアリも気持ち悪さと可愛さの中間でバランスを取ったようなビジュアルだったので、虫が苦手な私にしては案外平気だったのもありがたい。でもアントマンのスーツはちょっとした仮面ライダーにしか見えねえ!

しかしMCU世界の科学者(と父親)はろくでもない人が多いのは何なんだ。今回はピム博士がそうで、妻を失った経験から娘にスーツを着せたくない気持ちは分かるんだけど、それで赤の他人のスコットにアントマンになってもらおうというのもな……。スコットも言っていたようにピム博士は都合のいい「使い捨て」を求めていたわけで、これもう畜生やんけ。それもスコットがやりたくてやるならいいんだけど、他の選択肢を除外した上で要求してるから強制に近い。ダレンもピム博士の身勝手に振り回されているのが気の毒だったし、娘にも肝心なことを伏せたままだったことも含めてピム博士のほうに問題が多すぎる。ただ、二組の父娘の物語としては普通に良かった。何気にキャシーの義父(の予定)もこの手のポジションのキャラにしては珍しくいい人で、和やかに見ていられた。

中盤のファルコン登場は嬉しいサプライズだったけど、次はキャプテンやバッキーの話に繋がっていくようでアントマンがどう絡むのかが楽しみ。