ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』感想

ジェーンやセルヴィグ博士が惑星直列について調べる地球パート、ソーを始めとしたアスガルドパート、エーテルを求めて暗躍するマレキスパートがそれぞれ噛み合っておらず全体的にとっ散らかってて散漫な印象を受けるし、そのせいかちょっと物語に乗りにくかった。ヴィランであるマレキスも影が薄かったし、彼の武器だというエーテルも何がどうすごいのか今ひとつ理解できなかった。

そんな中でコミカルなシーンが増えたのは良かったと思う。特にソーとロキの共闘はただでさえ熱いのに、やり取りがアホっぽくて楽しい。キャプテンとか色んなキャラに変身してソーをおちょくったり、宇宙船の操縦に手間取るソーに横からゴチャゴチャ言ったりするシーンが好きだな。

ロキ以外にも楽しいシーンは多く、地球に辿り着いた時に律儀にムジョルニアを壁にかけるソーとか、ロキが死んだと聞いてつい「よかった!」と言ったもののソーが眉を顰めたもんだから「いや、お気の毒に」と即座に言い直すセルヴィグ博士とか、ムジョルニアが手元にないから目的地まで地下鉄に乗るソーとか、主を探し求めて宇宙を高速で駆け巡るムジョルニアとか、印象的なエピソードを次々と挙げられる。クライマックスに至っては世界を転移しまくるという大胆かつ忙しないもので、他ではなかなか見れないような展開だったので楽しかったな。

ラストのソーの決断も彼の成長を感じさせてぐっと来たけど、アベンジャーズとして地球で活躍させたいんだろうな、という制作者の意図も見えてしまったのは御愛嬌。まあそう何度も地球とアスガルドを往復させるわけにも行かないもんな。