ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『マイティ・ソー』感想

序盤は矮小なロキの魅力が少し目を引くものの、他は王道ハイ・ファンタジーという感じで新鮮味もなく退屈だったけど、ソーが地球に追放されてからはようやくエンジンがかかってきた。あの傲慢王子がムジョルニアを抜けなかったことで一気に変わるのはちょっと面白かったな。まああれほど明確に「お前には王の資質がない」と主張されたら、それまで自信満々だった分ショックも大きいのだろうけど、恐らく根が素直な人なんだろうなソーは。ジェーンとの関係変化も急だったけど、この二人には興味が持てず雑な描写でも気にならなかったので、まあ。

いわゆる「拗れた家族の関係」が大好物なので、逆にソーとロキの描写はもっと欲しかった。ロキは父親からの愛と信頼を得ようとするんだけど、それを求めるが故に功を焦るところは序盤のソーと変わらない、てのが面白い。二人とも性格ややり方は異なるけど、そういうところは似ているのかもしれない。しかしロキの退場を惜しく思っていたら、ラストでピンピンしてたのは笑った。他にも浅野忠信演じるホーガンが登場した時は驚いたけど、陰が薄かったので今後の活躍に期待。あとコールソンが好きなので、予想外の出番の多さが嬉しかった。

ハイ・ファンタジーは特に好きなジャンルというわけでもないんだけど、予想していたよりはずっと楽しめた。アスガルドとかミッドガル、ヨトゥンヘイムやヘイムダルやムジョルニアなど、ゲームをやっていたら聞き馴染みのある単語が出てきて入りやすかったというのもあるか。