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『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』感想

総集編ではなくオリジナル作品だから、今まで見てきた『ガンダム』シリーズの劇場版の中では一番話が分かりやすかった。『Z』劇場版から一気に飛んだからシャアがアースノイドに対して絶望していたことには驚いたけど、それはそれとしてやっぱりアムロとシャアの話は面白いなと実感。ララァが関わらなければ互いに「ただの厄介な敵」でしかなかっただろうに、ララァが関わったことで良くも悪くも強固な繋がりが出来てしまった皮肉が好き。アムロが成長しているのにシャアが大人になりきれないまま、という対比も面白かった。アムロはもうすっかり優秀なパイロットとしての貫禄があり、一年戦争での年相応だった彼を思い出すとホロリと来る。『逆シャア』のアムロは本当に格好良いんよね。終盤のギュネイの倒し方なんてスマートかつ鮮やかで痺れてしまうほど。ニューガンダムもフォルムがすんげえ好み。

クェスはとにかく子供なんだけど、川村万梨阿が声を担当しているというだけでも大きいし、あの鬱陶しさを含めても結構好きなキャラかもしれない。「子供は嫌いだ! 図々しいから!」と他でもないクェスが言うのは彼女自身がブーメランになっていることに気づけないほどの子供だからで、そんな子供をマシーンとして利用した偏執的なシャアはどうしようもねえ! でもシャアのそういうところが好きなんですよね悔しいけども。シャアに嫉妬するギュネイも可愛かった。「ララァアムロに取られたから大佐はこの戦争を始めたんだぞ」と必死に言ってたけど、あながち的外れでもないのが面白い。そしてブライトさんの揺るがぬ安定感よ。どの作品でもちゃんとしてるからすごい。『ガンダム』で「ちゃんとしてる人」は結構貴重だと思う。

しかし初っ端から地球に隕石を落とし、更に終盤ではアクシズまで落とそうとしていて、『ガンダム』シリーズは惑星に色々落としすぎなのでは……。