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『インファナル・アフェア II 無間序曲』感想

主役二人の見分けがつかなくて挫折しかけた。そもそも二人ともトニー・レオンアンディ・ラウとは似てないから、ヤンやラウの若い頃として見るには抵抗があるんだよな……。まあ今回はヤンやラウよりも、ウォンやサムのほうがメインだったけども。そのウォンとサムは前作以上に魅力的に描かれており、二人の関係も面白かった。ヤンとラウがそうだったように、『インファナル・アフェア』は男同士の皮肉な関係描写がいちいち刺さる。ストーリーも思ったよりは良かった。

最初は相関図を把握するのも苦労したけど、重要人物は限られているので何とか最後まで見れた。「ヤンがクワンの私生児」という設定は後付けっぽいし突拍子もなく戸惑ったけど、前作を含めてもストーリーの破綻はなかったと思うのでまあいいんじゃないでしょうか。

あとマリーが前作のラウの恋人と同じ名前だったのは混乱したけど、それにも意味があったのでこちらもまあ納得はした。しかしマリーを売ったラウが同名の女性にまた惹かれてしまうのは、ラウにとっての「終わらない地獄」のうちの一つなのかもしかして。前作を見た感じではマリーはもうラウを信用しないだろうし、今回のマリーに対する歪んだ愛情表現を見ても、彼は精神が健全ではなくなっているのだなと。