ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』感想

キャラクターは格好良かったし盛り上がれる要素もあるんだけど、ちょいちょい看過できない不満もあり、最終的には「惜しい」という感想になった。

良かったのは作画で、とにかくリッチな絵に感動した。あと今までの劇場版はキャラの言動に違和感があったけど、原作者が携わってるだけあって今回はその点においては文句なし。シキの総会に乗り込む場面も燃えるし、ちゃんとドレスコードを意識したスーツ姿もみんな格好良かった。Dr.インディゴが中尾隆聖なのも最高。あと中盤のナミとシキの状況はアーロンの時と同じだと思わせて、今度はナミがすぐに助けを求めていたのもニヤリと出来る。

ここから不満点。まずシキの強さがパッとしない。モンスターの大軍を襲わせようという作戦も微妙で、これを20年もかけて練っていたというのもちょっと……。終盤も閉じ込められた海水の球体からルフィとビリーがどうやって切り抜けるのかと見守ってたのに、シキがわざわざ球体を斬ったからルフィが脱出、という今ひとつ締まらない着地で思わず「えー」。ルフィを斬り殺そうとしたのかもしれないけど、何もしなけりゃルフィは溺れて終了だったのでは……。メルヴィユの人々に至っては民の個性もこれといったエピソードもなく、特に興味が持てなかった。

ルフィたちはそれぞれ見せ場もあるし格好良かったけど、シキの方は格好良さは伝わるのに強さが伝わってこないのと、メルヴィユの人々の存在感が薄かったのが残念だった。要するに新キャラにもっと頑張って欲しかったんですよね。そんな中でビリーはMVPじゃないでしょーか。大健闘でした。