楽しめたところもあるけど、今までのシンプルでスマートな面白さはなくなったし、中盤には停滞感、バトルにももたつきがあった。このシリーズを見てきて初めて長さを感じたもんな（実際ちょっと長めの映画ではある）。やっぱりハリー、マルコ、シンビオート、グウェン、エディと色んな要素を拾おうとしているのがよろしくなかったんでは。個々の要素は面白そうなのに、これだけ詰め込んだらそりゃグダッちゃうよねと。何よりピーターとハリーの確執に一作目から期待していた私としては、そこが物足りなかったのが残念でした。しかしこんなにグダってるのに、それでも最後はなんとか収束させているのはすごい。
インパクトがあったのはちやほやされて調子に乗るピーターの姿で、痛いといえば痛いけど彼は一作目で「報酬をもらえなかった腹いせに強盗を見逃す」という陰湿なこともしているので、まあそんなものだろうなと。むしろシンビオートに寄生されて攻撃的になっているはずなのに、悪酔い程度で済んでるあたりがピーターらしいっちゃらしい。
終盤はスパイダーマンとハリーの共闘に燃えたけど、ハリーが「自分の得物に突き刺される」という父親と同じ死に方をしていたのが切ない。ちなみに父親版グリーン・ゴブリンのビジュアルは微妙だったけど、ハリー版はスタイリッシュになってて安堵した。サンドマンは今後の再登場もありそうな感じだったけど、サム・ライミ監督版は打ち切りになってしまったらしいのでもう無理？
