先の展開が読みやすいストーリーだけど、登場人物が魅力的だったのもあって目が離せなかった。美しく聡明なマチルダには何度も目を奪われたし、レオンも普段の格好良い姿とふとした瞬間に見せる隙のギャップがいい。何より私は「成人男性と少女のプラトニックな関係」に弱いので、この作品が刺さらないはずがないんよね。出番は少ないけどスタンスフィールドの存在も強烈で、敵が輝く作品に外れはそうそうないのだとも実感した。
レオンがマチルダを受け入れた瞬間、「有能な殺し屋」としてのレオンは死ぬだろうと思ったし結局その通りになるけど、それでも淡々と掃除だけをこなして生きてきたレオンが、マチルダによって「生きる」意味を見出せたのがぐっと来る。レオンが自分の意思で誰かを殺すのはかつての恋人の父親以来になるんだろうけど、あの時とは違って今度は愛しい人をちゃんと守れたことが、レオンにとって最大の救いになったのだろうなと。
