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『ジュマンジ / ウェルカム・トゥ・ジャングル』感想

ゲーム「ジュマンジ」の世界に吸い込まれた高校生たちが、力を合わせてクリアしようと奮闘するアクション・アドベンチャー。「ジュマンジ」もボードゲームからコンピュータゲームに進化して(しかし何故カセットなのか)、更に初代『ジュマンジ』と『ザスーラ』はゲームが現実に介入してきたけど今回は人間がゲームに介入させられる仕様になっており、ゲーム内では用意されたアバターの姿になるのがギャップを生み出していて面白い。特にインスタ映えを気にするような女子高生をジャック・ブラックが演じているのはずるいだろもう。しかも見ていると本当に女子高生に見えてくるからすごい。NPCとか各キャラクターに与えられたスキルとか残機ルールとかゲームらしい要素を盛り込みつつ、各キャラクターに見せ場もあってきちんと盛り上げてくるのもいい。そしてゲームを通して子供の成長物語になっているのは今回もそうなんだけど、高校生らしく青春物語としての側面も強化されていて、それがまた「ジュマンジ」の世界ともマッチしていたなと。「ジュマンジ」という呪いのゲームとしても『ジュマンジ / WTJ』という作品としても、しっかりアップデートを成功させてきた良作で満足。

好きなシーンはたくさんあるんだけど、ドウェイン・ジョンソンのSE付きキメ顔(ちなみにこの人を見たのは「アナスクナム〜ン……」が印象的な『ハムナプトラ2』にサソリ姿で登場した時以来だった)、立ちションに感動するベサニー、ベサニー仕込みのマーサの誘惑、スペンサーとマーサの下手なキスシーンは笑った。この辺は元々のキャラクターがしっかり生きてるし、役者の演技も良かったのだと思う。一方、ベサニーがアレックスを救おうと必死に人工呼吸を施すシーンや終盤で自信喪失したスペンサーを勇気づけるフリッジのシーンは彼らの成長を感じて感動するし、死ぬと空から落ちてくるシステムを利用してマーサがスペンサーに宝石を渡すシーンは燃える。ルールを逆手に取った豪快な着地が本当に気持ちいい。

ラストも良かったな。アレックスの境遇があまりにも残酷に思えたけど、クリアするとちゃんと元いた時間に戻れるようになっていて何よりでした。ベサニーの失恋は切ないけど、アレックスが自分の娘に同じ名前をつけていたところからも、彼がベサニーを大事な命の恩人だと思ってくれているのが分かるのがいいよね。ベストな落とし所だったと思います。そして「ジュマンジ」は粉々にせえよとずっと思ってたのでエンディングでしっかり破壊してたのは満足したけど、続編があるということは復活するんかい。