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『君の名は。』感想

気になるところはありつつも勢いで面白く見させられた、みたいな映画だった。前半は入れ替わりをコミカルに描き、後半にはディザスタームービーの要素も加わるのが予想外。あと実は入れ替わりというよりもタイムリープこそが重要なのねこの映画。時間や時代を隔てたすれ違いという設定を持つ作品はいくつかあれど、「三年」という差もあまり見ない気がして新鮮で面白かったです。声優も良かった。主役の二人は合ってたし、他にも長澤まさみが上手くて驚いた(奥寺先輩が可愛すぎる)。

しかし三葉が入れ替わりの対象になったのは分かるけど、瀧はよく分からんままなんだよな。瀧じゃなきゃならない理由がないような。あと記憶が薄れていくという設定は二人のすれ違いを盛り上げるためだけに安直に作られた感じがあり、見ている最中も引っ掛かりはあった。映像美とキャストの熱演もあり、見せ方が巧みだからか盛り上がりはするんだけど、それはそれとして「なんで忘れていくの?」という疑問は消えないまま見てしまうという……。

そして今回もRADWIMPSの曲を大量に使っていたけど、ここまでやられると胃もたれするなやっぱり。私は『すずめの戸締まり』、『天気の子』と来て最新作から遡るように新海誠作品を見ているから『天気の子』での曲の使われ方には驚いたけど、こういうあざとい演出はあまり好みじゃないかもしれない。一曲だけなら浸れたと思うけども。