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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『アイの歌声を聴かせて』感想

上映当時から評判は聞こえてきたものの、『サカサマのパテナ』が合わなかったので過度な期待はしないで見た。やはり想像を越えてはこなかった。いい映画だとは思うけど、好みじゃなかった。序盤で合わないだろうなという気配を感じたけど、キャラクターデザインを含めても作品から漂う古さにも馴染めなかった。ミュージカルパートも気恥ずかしかったけど、それはストレートな歌詞の存在も大きかったと思う。

キャラクターもあっさりAIを乗っ取るシオンが私には恐ろしいとしか思えず、一応物語ではAIの恐ろしさも描いてはいるけど結局「シオンなら大丈夫」みたいな話で終わるので、その点でも合わないなと感じた。あと荒れた時の母親の美津子がだいぶ酷いんだけど(というか普段から色々あかん母親だと思う)、そこはクライマックスの勢いで流された感じもあってスッキリしない。ツダケンのねっとりボイスが印象的な支社長が悪役として描かれているけど、彼の方が正しいんじゃないかと思えてしまうのが……。あと変な時間にヘリでやってくる会長はなんやねん。

土屋太鳳の歌声は素晴らしかった。こんなに上手い人だったとは知らなかったな。ソーラーパネルのシーンも、彼女の歌声の威力があってのことだと思いました。