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『トッツィー 』感想

ちょっとモヤモヤするところもあるし当時の価値観の違いもあるけど、基本的には安定して面白い映画でした。ダスティン・ホフマンのマイケルでいる時とドロシーでいる時との切り替えはさすがなんだけど、マイケルの友人ジェフを演じたビル・マーレイも良かった。今まで見てきた中では一番好きなビル・マーレイだった。エージェントのジョージを演じたシドニー・ポラックも監督と兼任しているけどハマり役だったと思う。

が、主人公のキャラクターを好きにはなれなかった。マイケルはドロシーとして売れるようになると「女性の味方」を気取っていたけど、彼の振る舞いを見てるとそうは思えない。特にマイケルに振り回されるサンディが可哀想でもー。成り行きでサンディとセックスしたり、サンディとの約束を忘れたり、サンディとパーティに来ているのにジュリーを口説いたり、ドロシー宛のプレゼントを使ってサンディの機嫌を取ろうとしたり(それでもサンディがキレつつもチョコを持ち帰るところは可愛かった)、とにかくやってることがクズい。マイケルはドロシーになったことで自分が成長したと言うけど、その辺もピンと来なかった。そもそも役をもらえないという状況から何故わざわざ「女」としてチャレンジしようとしたのか、その辺がすっ飛ばされていきなりドロシーが街中を歩くシーンに変わるので面食らったんだけども。それでもダスティン・ホフマンの女装姿は良かったし、ドロシーも面白いキャラクターでまあまあ楽しめはした。ダスティン・ホフマンがそれだけすごいのだろうなと。