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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『遊星からの物体X』感想

SFホラーというよりはサスペンス要素が強かったのが予想外で、でも密室サスペンスとして普通に面白かったし、クリーチャーのグロテスクな造形もちゃんと気持ち悪いのが素晴らしい(特殊メイクを担当したのが『トータル・リコール』の人だと知って納得した)。舞台が孤立した南極基地というのもいいよね。

心臓の止まったノリスに電気ショックを与えるシーンや血液検査のシーンなど印象的な場面も多いし、ラストの余韻も好き。マクレディにはチャイルズが怪しく見えるけど、チャイルズが乗っ取られていないのであれば彼もまたマクレディに疑惑を抱かずにはいられない。しかしどの道、二人が人間であっても凍死は避けられない。この、絶望的なんだけど諦観故の穏やかな空気が好みでした。