ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『SHERLOCK / シャーロック 忌まわしき花嫁』

いきなり時代を遡り、疎い私でも薄ら知ってるような「お馴染みのホームズ像」を忠実に再現したかのような世界観で驚いた。特に互いを「ホームズ」「ワトソン」と呼び合う二人はこれはこれで新鮮に感じるのが面白かったし、肥満体のマイクロフトも迫力があった。私はこれらをすっかりifの物語だと思い込んで見る羽目になった。

シャーロックの頭脳や精神世界の演出が大胆になってきてるな、とはS3から感じていたけど、それが今回は更に大規模なものになったわけで、とはいえさすがにS3のラストに繋げてくるとは思わず驚いた。そしてシャーロックの抱える精神の問題がモリアーティになって具現化され、同時にジョンに如何に救われているのかも伝えられる。というか結局これはシャーロックとジョンの相思相愛ぶりを改めてアピールしたかっただけのよーな?

が、「次のシリーズに繋げる」「シャーロックの心の問題を浮き彫りにする」「シャーロックとジョンの絆を改めて強調する」「お馴染みのホームズの世界観をこの二人で体現する」といった明確な役割はそれぞれ果たされてはいるんだけど、残念ながら爆発的な魅力には繋がっておらず、一つの作品として見るとちょっと物足りなかったな……。