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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『眠れる森の美女』感想

初期のディズニーアニメはキャラクターやストーリーではなく滑らかな動きと音楽を楽しむものだという認識があるのだけど、今回も安定して楽しめた。妖精の危なっかしいケーキ作りが、ディズニーの滑らかなアニメーションで表現される贅沢感よー。「いつか夢で」もいい曲でした。

言うまでもなく今回のヒロインも美しいけど、その美しい容姿や歌声が自前のものではなく妖精の魔法によるものだったのはちょっと意外。序盤のマレフィセントの呪いからメリーウェザーの魔法をかけるところで、だいたいのあらすじが語られてしまうのも面白かった。こういうところはいかにも御伽噺らしい。ただ、主人公はオーロラ姫ではなく三人の妖精じゃないかと思ったな。眠ってしまうので仕方ないけど後半のオーロラ姫は影が薄い。一方、これまでの王子役はヒロインと出会って恋をして踊るだけの存在というイメージが強かったけど、フィリップ王子には「マレフィセントとの戦い」という大きな見せ場が用意されていたのが良かったと思う。剣と盾と馬と魔法と竜、という組み合わせも王道で好き。

他に印象に残ったのは身勝手な隣国のヒューバート王で、初期のディズニーアニメに出てくる王様ってクズが多いよーな。『シンデレラ』でもそうだったけど、ヒロインと王子を孫を手に入れるための道具としか思ってない節があるというか。それも御伽噺の登場人物だからこそ、なんでしょーか。