基本的にミュージカルは苦手なんだけど、これは最初の「グッド・モーニング・ボルチモア」から抵抗なく物語の世界に入っていけた。楽曲もいいし、歌って踊るトレーシーの表情も魅力的だった。太ってはいるけど本人は気にしておらず、毎日楽しそうにしているのが可愛い。逆にエドナは気にしてるんだけど、そんな母親すらトレーシーは引っ張り上げていく（ちなみにエドナをジョン・トラヴォルタが演じていることに気付いた時は吹いた）。父親もいいキャラしてたし、シーウィードとペニーの恋も可愛かった。こんな調子で万事が上手くいってウルトラハッピーエンドで終わるんだけど、「ご都合主義展開 is 大正義」みたいな作品は大好きなので楽しかった。
私のお気に入りはコーニーで、終盤でベルマに言い放った「ここが未来だ」の一言に鳥肌が立った。人種差別を訴える内容でもありつつ、コメディ映画としても素直に楽しめるように作られているのが良かった。
