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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『イージー・ライダー』感想

マリファナの密輸で儲けた若者二人が、謝肉祭を見ようとロサンゼルスからニューオーリンズまでの旅をハーレーで駆けるロードムービー。ストーリーはピンと来なかったけど、なんとなく最後まで見れたし嫌いな作品じゃなかったな。特に「Born to Be Wild」が流れるオープニングがめちゃくちゃ格好良かったんだけど、それ以外にも曲が大量に流れるので半分はMVを見ている気分に近かった。でも楽曲はどれも良かったしシーンにも合っていたので、ストーリーやテーマがどうこう以前にMVとして結構楽しんでしまった。製作者の意図は無視しているのかもしれないけど、これはちょっと珍しい映画体験かもしれない。あと場面転換時の演出が独特なんだよね。私はあんまし好みじゃない演出だったけども。

自由を謳歌する "キャプテン・アメリカ" と呼ばれるワイアットとビリーを中心に話が進むんだけど、中盤に登場するアル中弁護士ジョージがジャック・ニコルソンの存在感もあって強烈で面白い。まさかあんなあっさり、しかもあんな流れで殺されるとは思わなかったから驚いたけど、ワイアットとビリーもラストで「髪が長いのが気に食わない」というアホらしい理由で行きずりのおっさんに呆気なく殺されるから更にびびった。り、理不尽! ジョージに言わせるとアメリカは自由を謳いながら「野放図な自由を体現する者」を恐れているという話だったけど、そんな大人たちの下卑た嘲笑も含めて胸糞だった。しかしアメリカってショットガン持ってる人多いよーな。派手で映えるから映画の中ではよく使われるというだけなのか、それとも実際に所持している人がいるのかとか。